冬の準備に漢方はいかがですか | 横浜市青葉区の美容皮膚科・形成外科あらおクリニック

2017.10.24

皮膚科医の山口です。

火曜日の午前、水曜日は終日(最終受付17時30分迄)

皮膚科外来を担当しております。

漢方には種類がたくさんありますが、今回は冬に使いやすいものを一部ご紹介いたします。

①当帰芍薬散加附子(とうきしゃくやくさんかぶし)

元来女性に用いますが、男子に用いて良い結果を得ることもあります。水毒(水はけの悪さ)でお血(微小循環の悪さ)がある少し虚弱な方に用います。この水毒は「頭に帽子をかぶっているような」と表現されることもあります。腰脚が冷え易いときは、温める附子が最初からはいっている三和当帰芍薬散加附子を好んで処方しています。当帰・川芎・芍薬が貧血を治して血行をよくし、茯苓・白朮・沢瀉がめまい・頭冒・頭重・動悸等を治し、 尿の出を調整します。

②当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)

手足が冷えて、脈が細小であるものを目標として用います。閉塞性動脈硬化症の傾向のある方の下肢の冷えに、プロスタグランジン製剤よりよい効果を得た経験があります。普段は漢方は飲まないが冬場の冷え症だけなんとかしたいという方が好んで飲む場合もあります。(但しこの薬は苦いです(^_-))

③真武湯(しんぶとう)

附子で温める薬の代表です。温かいお湯に溶かしてお茶のようにのみましょう。
新陳代謝が落ちたために水気が胃腸に滞留した、下痢や目眩等のある冷えの方に処方します。茯苓・芍薬・朮・附子・生姜の5つの生薬からなり、附子と生姜が新陳代謝を高め身体を温めます。芍薬が腸の動きを整え、茯苓と朮は体液の分布を調整して胃腸に停滞する水をさばきます。少陰病の葛根湯ともいわれるような応用が広い薬です。

私は漢方を二宮文乃先生、山田光胤先生に師事して学んで参りました。漢方は腹診、脈診、舌診などを通じてその方の体質に合うものを選んでおります。

あらおクリニック

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